Movable Type 4.1 Beta Test Start

MOVABLE TYPE STORY - Movable Type 4.1 Beta Test Start

どれほど待ちわびたことだろう。ついに、ようやく、Movable Type 4.1のベータテストが開始された。今度のバージョンアップは、ただ単にマイナーアップグレードではない! 超弩級の注目機能を複数ひっさげての表舞台の登場だ!

WordPressを追い越せるか?

日本で有名なパーソナルなブログ構築ツールといえば、もちろんMovable Typeだ。個人的フィーリングだが、商用でサポートが受けられる点で中小企業にはウケが意外とよく、あまりウェブに詳しくない人から、CMS化する必要がないサイトなのに「うちのサイトはMovable Typeで構築してくれませんか?」と頼まれた事があるぐらいだ。

だが、世界はまだまだ広く、Movable Typeよりも高機能で拡張性抜群で、しかもオープンソースという素晴らしき小規模向けCMS「WordPress」たるモノが存在する。特にプラグインの数というのがハンパなく多く、やろうと思えば何でもできてしまうぐらい凄いツールで、コーディングの取っつきにくさ、管理画面の使いにくさ、動的ページの生成になる点を除けば、明らかにMovable Typeは大敗してしまうほどだ。

だがしかし、Movable Typeも負けていない。バージョン4では管理画面にAjaxを取り入れることによって、管理画面を華やかにし(使いにくくなったという事実はここでは伏せておいて)、デフォルトで変数をうまく使ったテンプレートを搭載し、表面、内面共に高機能(っぽく)して巻き返しを図っている。そしてこのバージョン4.1では、WordPressの優勢を覆すことができるかもしれない機能が取り入れられた。もしかしたらMovable Typeの巻き返しが実現するかもしれない。

カスタムフィールド

Movable Type 4.1の新機能として大注目なのが「カスタムフィールド」機能だ。もちろんWordPressではとうの昔に標準装備しているのだが、管理画面からの使いかってが死ぬほど悪く、うまく使いこなせているサイトを探す方が大変なほど、知名度は高いが利用率が悪い。だがきちんと利用方法を定義して使うと、サイトの可能性を一気に高めてくれる機能なのは間違いない。

どうのような機能を提供してくれるか説明せよ!と言われるとちょっと難しい。頑張ってかみ砕いてみればカテゴリーに近いようなものと言えるだろうか。エントリーのカスタムフィールドに、あらかじめ作成しておいたカテゴリーを選択して内容を入力する。テンプレートには、「もしエントリーで、このカテゴリーが選択されたとき」のためのコーディングをしておいて、内容に書かれたものを表示するようにしておく、、、という具合だ。

これでどのような事ができるかというと、たとえばCDレビューサイトを構築する際に、カテゴリーに「評価」としておき、エントリー側で「評価」を選択して、内容に「5」といれる。あらかじめテンプレートに評価スペースをコーディングしておけば、自動的に「このCDレビューの評価は5です」と入る。そんな具合だ。

なぜこれが凄いかというと、後からサイトをリニューアルするときに、テンプレート側の設定を変更するだけで表示位置や文言を変更できたり、スタイルシートをいじるだけでデザインが変更できたりと、後々ためになる。さらにはPHPやJavaScriptを絡めて、様々な動作をするように仕組んだりすることができたりと、可能性は無限大だ。

上記の仕組みは、エントリー個々にコーディングしていけば実現は可能だが、途中で直しが入った場合などは、既存のエントリーをすべて一つずつ修正していかなければならず効率が悪い。ようは生産性の向上、これがカスタムフィールドの最大の利点だろう。

ちなみにWordPressでは、カテゴリーの事を「キー」、内用を「値」と呼ぶ。Movable Typeの場合はなんと呼ぶかはいじっていないのでわからないが、たぶん同じような呼び方に違いない。

テンプレートセット

テンプレートのカスタマイズが死ぬほど好きな人には、なぜ今までこの機能がなかったのかと思うほど、スタンダードな機能。もちろんWordPressは同様な機能をすでに搭載していて、大半のテーマはセットにして配布されている。Movable Typeは今までには同様の機能はあったが、少しでも手を加えようとした場合、ややこしくなったり、めんどくさかったり、難しかったりと良いことはなく、カスタマイズ前途に作られたテンプレート達はテキストで配布して、使用者がコピー&ペーストで組み込んでいくしかなかった。

今回追加されたテンプレートセットは、配布セット作成だけにとどまらず、複数のセットを取り込んで管理することができる。また、エディタ部分を外部プログラムに変更する機能も追加されているという。管理までならWordPressも対応してるが、エディタ部分の変更はプラグインにまかさないといけない。その点でいうと、Movable Typeが一歩先を行くことになりそうだ。ユーザー、制作者共にWelcomeな機能のテンプレートセットは、間違いなくMovable Typeの開発環境にプラスになる機能だろう。

動き始めたオープンソース版

バージョンアップの発表以外にも、前々から噂されていたオープンソース版Movable Type「Movable Type Open Source」開発プロジェクト「MTOS: the Movable Type Open Source Project」の開始発表があった。これは、Movable Type のコア部分をGPLライセンスにして、世界中から開発してもらおうというプロジェクト。そして開発結果をとりまとめて、今後の商用Movable Typeに取り込んでいこうというものだ。もちろんオープンソースなので、オープンソース版限っては無償で利用することができ、GPLライセンスに従って配布することも可能だ。開発者にはおもしろくなりそうだ!

明らかにWordPressユーザーをターゲットに進化したバージョン4.1、オープンソース化して、開発を加速させるプロジェクト「MTOS」の二本立ての骨太な発表を行ったSix Apart。今後、Movable Typeはますます面白くなっていくだろう。だが気がかりはある。オープンソースにすることにより、質と秩序が保ちにくくなり、最悪の結果、開発者に飽きられて衰退してしまう恐れもある。その辺は取りまとめ役のSix Apartの手腕にかかっているのは言うまでもあるまい。果たして今後Movable Type はどのような道を歩んでいくのだろうか。利益だけにとらわれず、今後のウェブにバージョン0.01だけでも押し上げるようなツールに進化していってほしいと願うばかりだ。

MOVABLE TYPE.JP

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