Mac + 地上デジタルハイビジョン – CaptyTV Hi-Vision

CaptyTV Hi-Vision

我が家にはテレビがない。というか置き場所がない。もとい、置くと生活領域がほぼ消滅する。若干言い過ぎのところがあるが、以前は「eyeTV」を使ってMacでテレビを観ていたぐらい。今回はiMacを購入したので、ついでにテレビの視聴環境もグレードアップしようと、ピクセラが開発した、Macで地デジが視聴できるようになる「CaptyTV Hi-Vision」を注文しておいた。それがようやく昨日到着!早速使用感をレポートしてみよう。

ハイビジョン – Intel Macだけの特典

CaptyTV Hi-Vision

iMac購入後、一週間遅れでApple Storeで注文していたものが、なんと3日も早く到着した。どうやら昨日の9/5に発売開始したらしいので、Apple Storeが最速で送ってくれたことになる。特に急ぎでもなかったのだが、これはうれしいサプライズ!

今回、Mac初の地デジ対応キャプチャということもあり、発売前から注目が集まっている「CaptyTV Hi-Vision」だが、現時点では字幕放送、iEPGどころか、録画機能さえも搭載しておらず、視聴のみが現在行える唯一の機能となっている。この辺の未実装機能は10月に予定されているアップデーターで録画機能、11月に予約録画機能に対応する予定となっている。

というわけで、かなりフライング気味に発売された感が強いCaptyTV Hi-Visionだが、自分は観たいときに観ることができればOKなタイプなので、特に抵抗なく予約購入したというわけだ。

なお、今後改善される可能性は薄いが、現時点での対応機種はIntel Macで、しかもiMac、MacBook(Pro)、MacBook Airのみ。CPUに「Core Duo」「Core 2 Duo」搭載機種、モニタ一体型に限定されている。つまりMac miniやMac Proなどの外部モニタが必須な機種では使うことができない。これはMac側がコンテンツ保護機能「HDCP」に対応していないせいであり、現在の日本の地デジの仕様が変更にならない限りどうしようもない事。清く諦めよう。

簡単・シンプル・機能小

製品構成はとても一般的で、「本体」「CD-ROM」「マニュアル」「B-CASカード」「USBケーブル」「保証書」のみ。これに該当するMacとケーブルを用意すれば準備は万全だ。本体にB-CASカードを差し込み(裏側にして差し込む)、CaptyTV Hi-VisionにUSBでMacと接続、アンテナケーブルをアンテナ端子に差し込んでから、CD-ROMから必要ソフトウェア「StationTV LE for Mac」をインストールすれば、すぐに視聴可能となる。

StationTV LE for Macを起動すると、いきなりアップデーターをダウンロードするか?と聞かれ、言われるがまま「OK」ボタンを押す。後から調べたところ、現時点での最新バージョン 1.0.1は視聴時のパフォーマンスが向上するらしい。

起動し直し、チャンネルスキャンを済ませると視聴が開始される。インターフェイスはMacらしいのからしくないのか判断がつかないぐらい機能が絞られていているが、比較的上品な印象を受けた。フルスクリーンはもちろん、ウインドウ表示の50%、75%、100%で視聴サイズを調整でき、ウインドウ表示の場合には、ウインドウにマウスオーバーさせると外枠が表示され、右側にチャンネル切り替え、音量調節の小さいボタンが表示される。

以前に一度FireWire接続のピクセラ製テレビキャプチャを利用したことがあるが、とてもじゃないがソフトウェアが複雑で、デザインが悪い最悪のインターフェイスだった。その頃から考えると、かなり改善されていて十分違和感なく使用できるまでレベルまで達している。予約録画機能がついた時に、どのような仕様になるのか楽しみだ。

肝心の基本性能はどうか

CaptyTV Hi-Vision

気になる基本性能だが、「画質的にはこんなものか」という感じ。やはりテレビに特化されているAV機器には遠く及ばない画質で、シャープすぎだし発色もよくない。環境にもよると思うが、残映が酷く、人によっては酔うかもしれない。フレームレートは問題なさそうなのでメモリやCPUの問題ではないだろう。

アプリのランニング・パフォーマンスは、アクティビティ・モニタをみた限りは問題なしだと感じた。Core 2 Duo 2.8GHz、4GBメモリの環境でフルスクリーンにしても40%〜50%強(1コア)前後。重たい処理を同時に行わなければ問題はないだろう。この辺も録画機能の実装時にはどのような付加状況になるのか気になるところだ。

気をつけたい制限事項

Mac Pro and Mac mini are non-permission

地デジのコンテンツ保護機能は過剰だ。そのため、CaptyTV Hi-Visionでも過剰な制限がかけられている。個人的に痛く、使わない人にはどうでもいいのが「外部モニタ出力制限」。これはマルチモニタ環境にしている場合、StationTV LE for Macのウインドウを外部モニタに移動した瞬間に、ソフトウェア側が感知して視聴を急停止する。ミラーリングの場合は映りさえしない。冒頭でも述べたが、Mac側でHDCPに対応していないのが悪いが、この制限はかなり痛すぎる。

もう一つ驚いたのが、Dashboardを起動した瞬間に視聴が急停止されたこと。これはキャプチャ機能を有するWidgetをインストールされていたためで、StationTV LE for Mac側で自動検知したらしい。おそらくキャプチャアプリでも同様の現象が観られるはずだ。はっきり言ってこれは不便すぎる。もう少しまともな回避方法はなかったのだろうか。技術的にはまったく疎いので何とも言えないが、キャプチャは撮っても真っ黒にするとかできないのだろうか! 今まで気にもしていなかったダビング問題だが、こんなところで実害に会うとは思わなかった・・・。

特記する部分が少ないのが難

その他の機能として、はっきり言って特記する部分はない。現時点で機能がシンプルすぎるからだ。あえて書くとしたらしたら、気にする人は気にするが、どうでもいい人にはどうでもいい「Apple Remote」への対応だ。音量調整とチャンネル送りのみしか行えないためにかなり微妙だが、将来的にFrontRowから起動できるようになって、予約録画も対応すれば素晴らしいと思うが、ソフトウェアの制限上難しそう・・・。過度の期待はやめておいた方が良さそうだ。

現時点での期待は酷。将来に期待しよう

やはり現時点ではCaptyTV Hi-Visionは機能不足だ。使えば使うほどソフトウェアの粗が目についてしまう。録画機能はおろか、番組表示さえできず、地デジの基本の基本部分さえも実装できていない。この性能で2万円(実売価格)は少し割高感があり、相当のMac好きぐらいしか飛びつかないだろう。しかしながら、今後のバージョンアップで徐々に必要な機能を実装していくと発表しているので、お先真っ暗な状況ではない。逆にどのような仕様になっていくのか、今後大変楽しみな製品である。

そういえば、ピクセラのライバルのアイ・オー・データ機器が同じくMac対応の地デジチューナーを開発中と発表していた。こちらのほうがコンテンツ保護機能がより厳しく、マルチモニタ環境では起動さえしないらしいので、個人的には興味はないが、アナログチューナー製品ではピクセラ製品よりも、圧倒的な支持を集めていたため、どのような製品を出してくるのか大変楽しみ。このように既存のMacデベロッパーはもちろん、Windows機器を開発しているメーカーも次々と参入してくれば、それだけ良い製品、バラエティーに富むだろう。

この市場は若い。むしろ生まれた瞬間と言っても良いだろう。今までテレビとほとんど関係がなかったMacで、地デジが観ることができるようになった事自体、奇跡と言っても過言ではない。地デジの規格自体を見直そうとしている今、このタイミングの発売は何を意図しているのかわからないが、個人的には素直にCaptyTV Hi-Visionの発売を賞賛しよう。そして今後もこのスタンスを守り、改新を進めていってほしい

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