Safari 4 betaのTabs on Topで思ったこと

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Safari

Safari 4 betaがアップルより公開され、約2週間が経過した。恐らくSnow Leopardのリリースと同時に正式版を公開するはずの次世代Safariだが、様々な機能追加・強化を行われており、なかなかバランスのとれたモダンなブラウザに仕上がっている。公開日よりプライベートMacに導入して試用していた感想を伝えよう。

アップル・ソフトウェア(ハードウェアもそうだけど)がバージョンアップして、一番に注目されるのは「デザイン」だ。アップルのWebsiteもそうなのだが、IT業界のデザインの先駆者のような位置づけのために、どうしても注目されてしまうのは、致し方がない。

Tabs on Top

Safari

Safari 4 betaで変更されたデザインは多々あるが、一番目立つ部分は他のレビューサイトで取り上げられているように、タブデザインだろう。今までは通常のタブブラウザのように、ツールバー下にタブが配置されていたものが、Google Chromeのようにウインドウトップに配置された。これを「Tabs on Top」と呼ぶ

このデザイン変更の評価が二分することは仕方がないだろう。タブ機能は今やブラウザに必須な機能で、使う頻度も高いため、使い慣れた位置が移動するのは精神的にイラっとくるのは理解できる。でも、しばらく使い続ければそれが当たり前になって、慣れていくので、個人的にはあまり重要じゃないと感じている。それよりも、「Tabs on Top」の導入によって影響されるユーザビリティのほうに注目したい。

ユーザビリティ

「Tabs on Top」により影響されるユーザビリティで重要な項目といえば、従来のSafariでは、Websiteのタイトルをウインドウトップので表示していたものが、Safari 4 betaでタブに置き換えられたことにより消滅した点。つまり、Websiteのタイトル表示は、タブ内での表示に限られてしまう。Safari 4 betaのタブは、開いているタブ数により横幅が変化するため、1個のタブならば、ウインドウ横幅にほぼフルに広がるために、タイトル表示は従来のSafariと変わりはない。

問題は、複数のタブを同時に開いたとき。最近のWebsiteはSEOのためにサイト概要をタイトルに表記する場合が多く、サイトタイトル前に概要を表記するパターンも多いため、複数のタブを表示して、タイトル表示エリアが狭まったときに、タイトルだけでどのサイトか判断することが困難になってしまう。例を挙げてみると、1920×1200の解像度でSafari 4 betaのウインドウサイズを最大表示し、37個のタブを開いてみた。アクティブになっているタブの表示文字数は31文字。これではサイト概要をタイトル前に表記しているサイトでは、サイトタイトルが表示されず、極端な話わけわからない。

ただし、タブをマウスオーバーした場合にポップアップで全文表示してくれたり、各タブにファビコンを表示するなどの細かい配慮も見られるが、これだけでは足りないだろう。何かしら代替策が必要な気がするのは自分だけではないはずだ。

一つだけ「Tabs on Top」により、ユーザビリティが改善された点がある。それは従来のタブ表示エリアを削ったことにより、サイトの表示エリアが若干広がった点だ。わずか数十ピクセル広まっただけだが、実はユーザビリティ的に大きな前進だと思う。Websiteを表示し、スクロールしないで表示できるエリアは一番注目されるため、サイト制作の際に重要なポイント。制作時は常にそのことを意識して作ることが求められることが多く、Safari 4 betaのように、アプリ側で出来る限りの表示エリア確保する姿勢は大歓迎だ。しかしこれは、世界No1シェアのInternet ExplorerやFirefoxも追従してくれないと意味がない。SafariやGoogle Chrome、Operaなどの、小粒だがブラウザの未来を切り開くブラウザ達が足並みを揃えて、このような小さな改善を行い業界をリードしていく事が大切だと思う。

Safari Tabs

インターフェイス

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「Tabs on Top」の導入により、Mac OS Xのインターフェイスのバリエーションが、また一つ追加された。OSのデザインのバリエーションは出来るだけ少ない方がユーザーが混乱しにくいため、この度のインターフェイス変更はあまりよろしくない。

ただし、Snow LeopardでFinderのCocoa化が行われることで、インターフェイス統合を図ってくる事が予想される。もしかしたら、Safari 4 betaのインターフェイスが、Snow Leopardのインターフェイスの前兆ではないだろうか。つまり、今後のMac OS Xのインターフェイスが、Safari 4 betaのようなデザインに変更される可能性がある。今後のインターフェイスは、ブラウザ以外でもタブデザインを全面的に押し出して行くのかもしれない。これは面白い事になりそうだ

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