「Tweetbot」といえば、iOSアプリで有名なTwitterクライアント。実はMacアプリのTweetbotもしばらく前に登場していました。アルファテストの段階で試用し、個人的に高評価だったために正式版公開時に購入を検討したのですが、1700円という金額に躊躇してしまい見送ることに。
購入を見送って数ヶ月、メインで利用していた「Osfoora for Twitter」の調子が悪くなったのと、iOS版のTweetbotの使用感が絶品すぎたため、ついに憧れの「Tweetbot for Twitter」を購入を決断。サードパーティー製のTwitterクライアントは比較的外れ多く、購入に不安がなかったわけではありません。ですがApp Storeのレビューで高評価が多いのと、なんていっても「1700円」という金額から外れではないだろうと推測し特に迷うことなく購入してしまいました。
細部まで作り込まれたインターフェイス

個人的にMacを使う理由の一つにインターフェイスの美しさがあります。Mac App Storeのスクリーンショットを見た限り「Tweetbot for Twitter」は問題なく一定レベルの品質を備えているのは確認できますが、実際に使ってみると本当によく考えて細部まで考え込まれて作られているのが実感できます。
全体の色調や陰影の付け方などはMac標準とは言いがたく、濃いグレイを基調としたデザインです。しかし特に不自然に感じる部分はなく、むしろMacのインターフェイスに溶け込んでくる印象を受けます。
操作性に関しては、公式TwitterアプリやOsfooraと同等なので特に迷うこともなく利用することができます。タイムラインの読込時、切替時等、全体に細かいエフェクトを多用していますが、読み込むごとにキャッシュしているため、全体の動作もキビキビしており、よほど古いMacでない限りはストレスなく利用できるでしょう。
少し物足りなく感じるのが、テーマ切替機能がなく、タイムラインのフォント変更ができないなど、細かくユーザー好みにカスタマイズできない点でしょうか。これはインターフェイスの品質を保つために致し方ないことかもしれません。(フォントサイズは5段階より選択可能)
複数アカウント使いには嬉しいカラム表示機能

複数のアカウントを運用している場合にありがたいのが、複数のタイムラインを横並びに表示する「カラム表示」機能です。Macアプリでは「TweetDeck」や「Janetter」が同機能を搭載していますが、アプリのデザイン面で一部不満があり、メインで使い続けるに至ることはありませんでした。
しかし「Tweetbot for Twitter」は違います。TweetDeckのようにウインドウサイズによって、不自然な余白が残ることもなく、Janetterのようにアプリ自体のデザインが汚いわけでもなく、Macアプリ標準のインターフェイスで美しく表示します。はっきり言って文句なしの品質です!
なおカラム表示ではなく、複数ウインドウで各タイムラインを表示することも可能です。これはTwitter公式クライアントの「Open in New Window」と同様の表示をします。
不要なツイートを削除してタイムラインを整頓
「Osfoora」も同様ですが、「Tweetbot for Twitter」にも搭載されている機能で非常に便利な機能が「Mute Filters」です。これは名前の通り、ツイートをミュートさせることができる機能です。
「Mute Filter」は以下の種類より行うことができます。
- ユーザーごと(PEOPLE)
- 特定のキーワードごと(KEYWORDS)
- ハッシュタグごと(HASHTAGS)
- クライアントごと(CLIENTS)
Twitterではユーザーをブロックし、そのユーザーのツイートをタイムラインから閉め出す機能がありますが、「Tweetbot for Twitter」のMute Filterは、直接ブロックをするわけではなく、アプリ上でフィルタリングして除外するだけなので、ミュートしたユーザーには気づかれることはありません。
実は意外と「ブロックしたいけど、フォロワーにばれるのがイヤ」という理由で、タイムラインに不要ツイートが流れる自体を我慢している方も多いと思います。Mute Filterをうまく使いこなすことでタイムラインをすっきりと読みやすく、有用な情報だけ抽出できるようになることでしょう。
OSの新機能を積極的にサポート
各ユーザーのニーズによりますが、OSの新機能を多くサポートしているのも「Tweetbot for Twitter」の魅力です。Retina対応や、「通知センター」のサポート、iCloudを利用したiOS版Tweetbotとのタイムライン・DM既読位置を同期機能など、他のクライアントと比べOSの新機能に対する積極的な姿勢は、非常に評価することができます。
何よりも、バージョンアップした際にどのような機能が追加となるか楽しみになりますよね。
欲を言うと・・・

以上、ほぼ褒め殺しのレビューとなってしまいましたが、本当に完成度が高く素晴らしいTwitterクライアントだと感じました。公式Twitterクライアントの完成度が高い以上、それを超えるのは至難の業だったかと思います。
ただし課題はゼロというわけではありません。
価格が少し高いかも?
やはり1700円という金額は少々高く感じてしまいます。もう価格を引き下げ、この素晴らしいアプリを多くの人に体験してもらいたいと思います。
日本語ローカライズして欲しい
多くのTwitterクライアントと操作性は似ているため、英語表記でも特につまづく点はないかと思いますが、できれば日本語にローカライズして欲しいところです。
アイコンが・・・
インターフェイスは文句なしなのですが、一つ気になったのがアプリ自体のアイコンデザイン。立体的すぎて一般的なMacアプリのアイコンと比べると違和感を感じるのと、くちばしが非常に気になります。
デザインよし、機能十分、アグレッシブさ満載な「Tweetbot for Twitter」は、有料Mac Twitterクライアントの最高峰と言っても過言ではないと思います。1700円という価格設定は気軽に購入できる価格ではありませんが、導入すればTwitterがより楽しく、より使いやすくなることでしょう!